スマホユーザー激増によるモバイル広告への影響

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企業が広告を配信する理由は商品なりサービスなりを消費者に購入して欲しいからですが、最近はスマートフォンやタブレット端末を利用する人が爆発的に増えてきております。

その分、モバイル広告を配信する企業も増えてきておりますが、必ずしも売上に直結するというわけではありません。というのも、スマホやタブレット端末でネットショッピングをする人はまだまだ多くはないためです。

大部分の人は、未だPC経由で商品を購入している実態があります。携帯ゲームや音楽などの1部のカテゴリーを除いて、大部分のカテゴリーではパソコン経由で購入する人が多い傾向にあります。

「なぜ、スマホ経由で商品を購入しないのか?」については、得られる情報が限られている点にあります。


例えば、ノートブックをネット上で買うとしましょう。

その場合、人気の機種を探り、購入する商品の候補をいくつか調べます。次に、それぞれの商品について、ネット上で画像などを検索し、実際の使用感やレビューなどのブログをチェックするかと思います。

また、気に入った商品が出てくれば、型番などで検索をかけ、最安で購入できるショップをネット上で比較するかもしれません。さらに、送料やそのショップのレビューなども調べるかと思います。

このプロセスを得るためには何度も検索をかける必要がありますし、詳細まで比較できる大きな画像が必要になります。多数のショップを比較してチェックする必要がありますが、これをスマホでやるとなると、回線の反応速度やキー入力の制限を考えると膨大な時間がかかるはずです。

その分、詳細まで比較・検討することをせずに、たまたま売っていたショップで購入してしまうはずです。結果として、あっちで買った方が数万円も安かった…などといった結果になってしまうことでしょう。

なので、ネットのリテラシーがある程度あれば、大多数の人はPC上からショッピングをするはずなのです。スマホから購入する人は、携帯しかネットに繋がる環境を持っていない人か、もしくはパソコンにあまり詳しくない女性ユーザーかと思われます。

また、セキュリティー的にいっても、スマホはクレジットカード情報を入力する際の確認がしずらい面があります。PC上から購入する場合なら、httpsなどの暗号化されたページかどうかは、ブラウザで容易に確認することができますが、携帯やスマホ端末においては、例えフルブラウザであったとしてもそれができないです。


その点、楽天やアマゾンなどの既にユーザー登録やクレジットカード情報の登録が済んでいるサイトでないと、なかなか購入には踏み切れないのです。

スマホやタブレット端末のユーザーが激増しても、それがそのままモバイル広告の激増にまではつながりにくい傾向があり、今後もそれが改善されていく見込みは薄いといってもよいかもしれません。